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2010年 10月 08日
エリザベート
東宝版ミュージカルエリザベート観てきました。

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観たいなーと最初に思ったのは高校生の頃。
CDを貸してもらって聞いた内野聖陽さんのトートの歌声に惚れ、いつか絶対観てやる!とは思ってたんですが、当時地方にいてなかなか観ることができず。
そして、そうこうしているうちに内野トートは卒業してしまい、後任のキャストにピンと来ないまま、観る機会を失っていました。


ですが今回!
城田優が最年少でトートをしているらしい!しかもすっごく綺麗らしい!と聞き、これは観に行かねば!と早速チケットを取りました。

今日のキャストは、

エリザベート:瀬奈じゅん
トート:城田優
ルドルフ:浦井健治
ゾフィー:寿ひずる
ルドヴィカ:春風ひとみ
少年ルドルフ:菊池駿

でした。

エリザベートのストーリー自体はもう既に知っていて(宝塚版をDVDで観たり、YouTubeでウィーン版観たり、CD聞き込んだりしてたので)どの曲も歌えるほどだったので(笑)今更生で観てもあんま変わらないんじゃないかという思いと、やっぱり生で観たらすっごい感動したりするんだろうかっていう期待とが、実際観るまでは半々でした。


ですが幕が開いた瞬間、もう鳥肌全開。
最初の「愛と死の輪舞」で、何てセクシーなトートなんだろう、と即ウルウルし始め、「私だけに」ではエリザベートに感情移入して既に号泣。
大好きな「エリザベート泣かないで」のトートの切な過ぎる歌声とそれをさえぎるエリザベートの歌声にまたもや涙。
そして1幕最後の「私だけに(三重奏)」の重なる三人のハーモニーの美しさにまたもや大号泣。
1幕終わった時点で、既にメイクはボロボロでした(笑)
まさか、こんなにも感動するとは思っていなかったので、自分でもすごくビックリしたんですが、やっぱり長年ずっと恋焦がれていた舞台を生で感じられたという感動は、涙を誘ったみたいです。


2幕では、やっぱり一番迫力あったのは「闇が広がる(リプライズ)」かなぁ。
いつ聞いても、この曲のトートとルドルフの声の重なりが好きです。
そして、「夜のボート」でも涙。エリザベートとフランツのすれ違う運命の切なさに胸が苦しくて苦しくて。
この曲でかなり涙こぼしたので、最後の「愛のテーマ」は冷静になって観れたのですが、それでもやはり、最後のエリザベートとトートの見詰め合って歌うシーンは本当に感動しました。本当に本当に感動しました。感動って言葉が陳腐に思えるほど、何か胸を締め付けられるラストシーンでした。


終始ウルウルしてて、むしろ何で最初からこんなに泣いてるんだと(笑)自分でも謎でした。
多分、悲劇の結末を全部知っているからこそ、結末に辿り着くまでの課程が切なくて切なくて仕方がなかったんだと思います。
あと、大好きな曲たちが目の前で歌われているという感動。
一番好きなのは「私だけに」の三重奏なんですが、三人がその曲を美しく奏でた後にすぐ1幕が終わって休憩になったとき、上手く立てなかったほどでした。
「わたーしだーけにー」「あいしーてるー」「エリーザベート」っていう、あの三人の歌声の重なり!
今までミュージカルは娯楽だと思ってたけど、これは単なる娯楽じゃない。
カタルシスなんて存在しないと思ってたし、悲劇は基本的に好きじゃないんだけど、これだけは別。
美しすぎる衣装と、舞台装置、揃ったダンスに、テンポが良くそれでいて流れるように美しい曲の数々。
この演目、ミュージカルの最高峰だわ…と、観ながらため息が出ました。

ホントはウィーン版のマテが演じたロックなトートが大好きで、映像でしか観てないんですが、トートにはああいうセクシーなイメージがあったんです。
だから、東宝版はどうなのかなーとは心配だったんですが(今までは、武田真治がそんなロックなトートを演じてたのかな?)城田トートがあまりにも美しくて、どのシーンも惚れ惚れとオペラグラスを覗き込んでうっとりしてしまうほど素敵だったので、心配は無用だったようです。

城田トートは本当に美しくて、お人形みたいでした。
黄泉の帝王っていう日本設定よりかは、原作設定そのままの「死」を擬人化した生き物そのものっていう感じ。
まだ若くて穢れがない感じが逆に、トートのエリザベートへの想いの強さが伝わってきて、キュンキュンしました。
背が高いので、どこにいても目立つし、存在感あるので、最年少とはいえすごく立派なトート閣下でした。
もうちょっと顔全体で感情を表現して欲しいなぁと思う箇所もあったのですが、あんだけ美しければ全部許す!(笑)多分トートも初恋でドギマギして表情硬直しちゃって、どうやって自分の想いを表現したらいいかわからなかったんだっていう解釈にしときます。笑

エリザベートの瀬奈さんは、若い頃から晩年まで、見事にエリザベートで、何の違和感もなく彼女に感情移入できました。
瀬奈エリザベートがいいですよ、とツイッターで教えて頂いて瀬奈エリザベートにしたのですが、瀬奈エリザベートで正解だったなぁと大満足のエリザベートでした。
安定してた。


あと、高嶋ルキーニと村井マックス公爵はさすがとしか言いようがない安定感でした。
ルキーニは楽しかったし、マックスは観ていて安心できた。


観ながらいろんなこと考えたんですが、どうやら大半は涙と一緒に流れていってしまったようで、あんまり覚えていないっていう体たらくなんですが、恐らく私はこの数日間、感動で眠れぬ夜を過ごすことになると思います。

感動したーとか、すごく良かったー、みたいな一言で片付けられない、本当に素晴らしい舞台でした。

ああ、久しぶりにロマンチックな気分になれたな。
魂が浄化された気分。
これがカタルシスなのかしら。

東宝さん、是非この公演、映像化してください。
それが無理なら、音源発売してください。

by SaoriElizabeth | 2010-10-08 00:52 | REVIEW


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