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2011年 06月 19日
エリザベス朝という時代。
今日は、シェイクスピアが活躍したエリザベス朝のおはなしです。

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エリザベス1世が治世していたのが、16世紀から17世紀にかけてのイギリス。
その時代のことをエリザベス朝と呼んでいますが、本来は100年ちょっと続いたテューダー朝という王朝の末期のことです。
彼女が治世した時代が華やかで平和な時代だったので、その治世期間をエリザベス朝と呼ぶようになりました。
この時代、イタリアからはルネサンスの波が到来し、古典文化が復興。
ローマ、ギリシアの文化の流行、活版印刷による書物の大量生産などが文化の発展の後押しをし、文化を楽しむということが一般にも広まり始めた時代でした。

彼女に関する小説や映画はたくさんあるので、ご存知の方も多いはず。

生涯独身を貫き、スペインの無敵艦隊を撃破、アメリカのヴァージニア州にもその名を残す、イギリスの有名な女王様です。

彼女が演劇が好きだったというのも、有名な話。
映画『恋に落ちたシェイクスピア』でも、市民に混ざって劇場に通っていた彼女の姿が描かれていました。
当時の劇場は様々な種類の席があって(今もS席からB席までありますが、当時はもっと舞台に近い席もあったとか)お金のない市民から、女王様のようなお金のある貴族まで、様々な人が同時にお芝居を楽しんでいたようです。
シェイクスピアも経営していたグローブ座は、円形の劇場で、市民は真ん中に開いている安い立ち見席でお芝居を見物していたのだとか。
今でもイギリスでは、学生料金やディスカウントチケットなどは驚くほど値段が安いことがあるけれど、そうやって安い値段でもお芝居を楽しめるシステムは素晴らしいなと思います。

今でもグローブ座はロンドンのテムズ川沿いに建っていて、夏の間は舞台鑑賞も出来ます。
ツアーは年中行っているので、お芝居をやっていない冬の間でも劇場内を観ることは可能。
16世紀の面影を今に伝える、貴重な劇場です。




さてさて、そんなエリザベス朝なんですが、昨日授業で興味深いことを聞きました。

どうやら当時、ロンドン塔のあたりにライオンがいたらしい。

シェイクスピアの作品には、度々ライオンが登場します。
その話の舞台が古代ローマでもイングランドでもどこでも、いるはずのないライオンを登場させちゃうのが、シェイクスピアクオリティ。
街中にライオンが歩いてたのを見たんだよ、とローマ人に言わせてみたり、劇中劇でライオンの役をやらせちゃったり、ライオンに齧られて怪我させちゃったり。
何でライオンなのかなー、とずっと不思議に思ってたんですが、きっと当時グローブ座があったすぐ近くにライオンがいたので、流行していたのでしょうね、ライオン。

もちろんイングランドにはライオンがいないので、アフリカから運ばれて来たものだそうです。
連れてこられたライオンは、出身地とはおそらく全く違うであろうエリザベス朝のロンドンを毎日眺め、何を思っていたのでしょうね。



そういえば一昨日のヴィクトリア朝小説を扱ってる授業で、タイムスリップするならヴィクトリア朝とエリザベス朝どちらが良いか、という話になりまして。
ヴィクトリア朝の資料は数多く残っているけれど、エリザベス朝の資料はあまり残っていないから、行けるなら絶対にエリザベス朝をこの目で見てみたいなぁ、と思った私。
映画では度々再現されてはいますが、本当はどんな町並みだったのかなーと想像するだけでワクワクしてきます。
歴史に思いを馳せながら、こうして妄想を膨らませていると、やっぱりこの時代を勉強するのってすごく楽しいな、と改めて思うわけです。



というわけで、私の大好きなエリザベス朝についてのおはなしでした。


余談ですが、私のHN、SaoriElizabethの由来はこの女王様からです。
最近良く友達に「サオリエリザベスって何?」って聞かれて説明に困るんですが、決して本名とかそういうのではないです。




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by SaoriElizabeth | 2011-06-19 01:41 | イギリス絵日記


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