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2011年 08月 10日
イランと、日本米。
昨日のブログの最後の方に少し書きましたが、昨日の夜はずっとイラン人のフラットメイトとおしゃべりしてました。
私にとって彼女は初めて会ったイラン人。彼女にとっても私は初めて会った日本人。
日々いろんなことを話すたびに互いに驚きの連続で、おしゃべりが尽きません。
一番仲の良いフラットメイトです。

彼女の名前はアビー。
建築を学びに来ているのだとか。
「ここはイギリスだから何でもアリ!」と言って、ここではベールも被ってません。いつもオシャレで、セクシーな服を身にまとってます。

私はイランの場所がどこなのかすらも定かではないくらい中東の国々の事情に疎いのですが、彼女はアジアの事情に詳しくて、日本の建築が好きだといつも言っています。

そんな彼女に、昨日はイランについて初歩的なことから教えてもらっていました。
イランと、日本米。_b0220053_5263945.jpg


中東でイスラム教の国、というイメージがあったので、てっきりイランという国は昔からイスラム教国家なのだと思っていたのですが、伝統的な宗教はゾロアスター教なのだとか。
火を崇め、火の前でお祈りするらしいです。
イラン人の多くはゾロアスターを誇りに思っていて、今でも大切にしているのだと言っていました。

高校の頃の世界史の授業で習った知識をフル回転させて思い起こしてみると、そういえばあの辺りの地域は様々な王朝が樹立しては滅び、古代から美しい芸術文化を発展させてきた地域だと習ったかも。
東ローマ帝国とイスラムの国々に挟まれ、長い歴史の中で多文化が混ざり合い、様々な文化を紡ぎ出してきた美しい国なんだろうな。

そしてそんなイランに今のようなイスラム教が広がり、女性がベール着用を義務づけられたのは、ほんの30年程前のことらしく。
イラン革命の際の主導者が、革命後にストイックなイスラム教を強いて私たちはベールをかぶらなきゃ逮捕されるようになったのよ、と聞いてビックリ。
ベールを巻き、全身を覆った衣装が伝統的な衣装だとばかり思っていましたが、伝統的な衣装はもっとヒラヒラしていて美しいものなのだとか。
そして30年前の革命前には、イギリスやアメリカの服装と変わらない服装をしていたのよ、と言っていました。
彼女自身はその時代を知らないけれど、彼女の両親や祖父母の時代には、イランはとても自由な国で、近代化が急速に進んでいたらしいです。

彼女の話すイランの歴史は目の前の映像を見ているかのようにリアルで、自分が今までいかに整理整頓されたタイムテーブルのような歴史の情報のみを覚えていたかということを改めて実感しました。

一つ前の王朝の王様の奥さんはとってもキレイでインテリな女性で今でもみんなに愛されているんだ、とか。
屋外でベールをかぶっていなかったら逮捕されるけど、前髪が少しぐらい出てるくらいなら大丈夫だし、もしも仮に警察に注意されても両親を呼ばれて怒られるだけだから気にしないんだ、とか。
伝統的なイランの家庭では、家の中でも自由にジョークを言えるような環境ではなくて、セクシーすぎる服装は家の中でも注意されるんだ、とか。
いとこのお嫁さんがストイックなイスラム教信者で、頭のてっぺんから足の先まですっぽりベールをかぶっていて顔も見たことがなく、何をするにも旦那さんに頼んでいるのが面倒くさそうなんだ、とか。
知らなかったことばかり次々に話してくれて、ずっと飽きずに聞いてしまいました。


切なかったのは、彼女はイランのことをたくさん知っているのに、私が日本のことを知らなさすぎてほとんど日本について説明出来なかったこと。
仏教が日本に持ち込まれたのっていつだっけ…?神道ってどう説明すればいいの…?戦前の日本ってどんなだったかしら…?江戸時代っていつ終わったっけ…?
あまりに日本の歴史に疎すぎて、何一つちゃんと説明出来なかったという情けなさ。
多分、神道と仏教が共存している形は、ゾロアスター教とイスラム教を有するイランにも近いのかな?とは思ったのですが、日本の宗教についてきちんと把握出来ていなかったので、今度また一緒にゴハン食べるときまでの宿題にさせてもらいました。
宗教という概念すら日々忘れかける程、日本の宗教的なものに触れずに過ごしている私には、彼女の話は本当に興味深かったです。
むしろ、シェイクスピア勉強する過程でキリスト教のこと考える方が、仏教や神道のこと考えるよりも多いっていう。
もっと勉強してくれば良かったーと今更になって思いました。(でも今更思っても遅いので、とりあえずウィキペディアでおさらい中です)


全然違うバックグラウンドで育ってきた子と、こうして何時間もおしゃべり出来る今の環境を本当に楽しく思います。
日々脳みそフル回転で、新しい情報を詰め込んでいっています。
知らなかったことを知るたびに、世界が少しずつ明るくなっていくような感じ。
インターネットで何でも情報が手に入る時代ですが、こうして生の声を聞いて初めて感じたり考えたりできることって、計り知れないくらいたくさんあると思います。

そして、イギリス含めヨーロッパやアメリカの情報って比較的簡単に手に入りますが、イランの情報って今まで生きてきた中で気にしてきたことがなかったので、視野を広げる良いきっかけになったなーとも思います。

あと数週間で引っ越さなきゃならないので、こうして毎日のように顔を合わせておしゃべりする機会は減ってしまうとは思いますが、是非来年にはイランに行って美しいテヘランの街並を案内してもらいたいな。



というわけで、こんな感じで未知との遭遇に日々興奮している私です。


そして今日は、電子レンジでお米が炊けるスチームクッカーを購入!(6ポンドくらい)
もちろん、野菜も蒸せます。
ガシガシ洗える方が好きなので、透明なプラスチックのものにしました。

イランと、日本米。_b0220053_6323657.jpg

早速、炊飯!
こちらで購入したカップ(多分お菓子作り用)しかなく、レシピにも日本米への言及がなかったので(タイ米とインディカ米、ブラウンライスなどなどお米の種類によって水の量と加熱時間が違うらしい)水の量も加熱時間もかなり適当な感じで炊いてみましたが、普通に炊きあがりました。ちょっと固めですが、食べるのに支障はないくらいです。
今日ゲットしたオイスターソースで簡単に炒めた豚肉と野菜を添えて。

久しぶりに食べたお米は本当に美味しかったー!
日本では、父が炊飯器に並々ならぬこだわりを持っているので(笑)一人暮らしの時でもハイクラスな炊飯器を使わせてもらっていて、日々美味しいお米を食べていたのですが、そんなお米にも匹敵するくらいの美味しさでした。
それだけ、お米に飢えてたんでしょうねー。お米って偉大です。


というわけで、もう少し水の量と調理時間を研究して、上手く炊けるようになったら中国人の友人のリクエストに応えて、お寿司でも作ろうかな!
サーモンとアボカドで、カリフォルニアロール作りたい!
近いうちに実行したいと思います。



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by SaoriElizabeth | 2011-08-10 06:49 | イギリス絵日記


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